Instagramで人気「ズボラやせレシピ」考案の女性トレーナー【過食症を克服し10kg減!】

BEYOND町田店でパーソナルトレーナーを務めるかたわら、Instagramでやせるレシピを投稿し、話題をさらっている若杉碧さん。「簡単ズボラなレシピ」と言いながらも、驚くほどおいしそうな料理が並びます。若杉さんのモリモリ食べる姿に勇気づけられているフォロワーも多数。特に、その日1日に食べたものをすべて公開する「フル食」の投稿が人気とのこと!
そんな若杉さんに健康的なダイエットの秘訣について、うかがいました。

若杉碧(わかすぎ・あお)
パーソナルトレーナー、ダイエットインストラクター。
2020 S.S.A 2020 BIKINI MODEL 関東大会 優勝 / 日本大会2位。
うつ病・過食症で20kgにも及ぶリバウンドを経験。改めてトレーニング、栄養、ダイエットの本質や心理学を学び、過食症を克服。健康的に10kgのダイエットに成功。現在は、過食・ダイエットに悩める女性のオンライン相談、パーソナルジム「BEYOND 町田店」にてダイエットやボディメイクのサポートを行う。ダイエットレシピを公開するInstagramも人気!

目次

過食症になり20kgも太った

―ご経歴を教えてください

町田市にあるパーソナルトレーニングジム「BEYOND 町田店」でパーソナルトレーナーをしています。トレーナー歴は4年目です。これまで100人以上の女性のダイエット、ボディメイクのサポートをしてきました。
私自身は、2020年に「サマースタイルアワード」というボディメイクのコンテストで、BIKINI MODEL 関東大会優勝、日本大会2位という成績を収めることができました。
しかし大会後に過食症になってしまい、20kgものリバウンドを経験しました。その反省を踏まえて、今は健康的なダイエット方法の指導に注力し、食べてもしっかりやせられるレシピを配信しています。

コンテストで結果を出すものの、過食症に……

―過食症の原因は何だったのでしょう?

コンテストに向けて行った過度なダイエットの反動ですね。4カ月の間に20kgも太りました。
過食症は単なる食べ過ぎやドカ食いとはまったく別物で、脳が常に食べ物を欲している異常な状態なんです。
深夜にコンビニを3軒もハシゴして、アイスなり菓子パンなり、口に入れやすいものを片っ端から購入して食べたりしていました。気持ち的には「食べたい」わけではないんです。むしろ「食べなきゃ」という感覚で、食べても食べても、お腹が苦しくても、食欲が収まらないみたいな……。最終的には、冷凍庫で凍っている食品を解凍もせず、そのまま食べていました。心は食べたくないのに、体がどんどん入れ込んでしまうんですね。

―お話をうかがうだけでも壮絶ですね……

同じく過食症に悩む人のお話もたくさんお聞きしましたが、こうしたコントロール不能状態に陥ってしまうかたが多いんです。ボディメイクの大会後に過食症になる女性も少なくありません。
私の場合は、プライベートで過度なストレスが重なったことも一因だと思います。精神的に参ってしまい、ある日仕事にも行けなくなりました。精神科を訪ねると、うつ病だと診断されました。
ただ薬を服用するだけでは治らないと思ったので、自分でもそれまでの生活や食事をしっかり見直しました。体と健康、メンタルヘルスについても独学で勉強し、2年くらいかけて徐々に過食のペースを落とし、健康的な食生活へとシフトしていきました。結果、いちばん太ったときから10kg減量し、その状態を維持しています。

ほどよく手を抜く」が大事だった

インスタでは自分の食べた食事やレシピを公開

―インスタでの発信を始めたきっかけは?

私と同じように、大会後の健康的な食事の取り方が分からなかったり、過食症になったりして悩んでいる女性の手助けになればと思って始めました。1年半くらい経つんですが、ジムのお客様やフォロワーさんから「レシピを見て、作ってみたらおいしかった」というコメントが増えてきました。
また、私が在籍するBEYONDは全国に展開していますが、他の店舗でも私の動画を流してくれているのもうれしい反響です。

―1日に食べたものをすべて公開する「フル食」の投稿が人気だそうですが、メニュー組み立てのポイントは?

3つあります。1つ目は食事のタイミング。食欲を安定させるために、私は普段から1日3食しっかりと食べていますが、仕事がら食事を取れるタイミングが不規則になりがち。そこで、その日のスケジュールに合わせて、朝あるいは前日の夜に、何時に食べるのかをまず決めます。食事の時間がずれて空腹時間が長くなると、過食の再発につながるリスクがあるからです。
2つ目は栄養バランス。肉や魚だけなど偏らないように、1日の中でなるべく多くの食材を取り入れるように心がけています。PFCバランス(タンパク質、脂質、炭水化物のバランス)は常に意識していて、インスタの動画でも紹介しています。
3つ目はほどよく手を抜くこと。私は全てを完璧にこなしたくなってしまうタイプなのですが、それが災いして、ストレスをためこんだと反省しています。ですから、適度に外食を取り入れたりもして、手を抜いています。

糖質も取るし、おやつも食べる!

糖質は玄米やジャガイモをよく食べる

―メニューを見ると、ジャガイモをお米代わりに食べたりされていますね

インスタではわかりやすく「低糖質ダイエットレシピ」と言っていますが、糖質は必要な栄養素で必ず適度な量を摂取したいです。では、どんな取り方をするかがポイントですね。私はロウカット玄米(表面の硬い層を除去した食べやすい玄米)やジャガイモをよく食べます。じつは私、葉物の野菜があまり好きではないのですが、ジャガイモは食物繊維やビタミンが多いので、野菜不足を防ぐ意味もありますね。

―おやつを毎日必ず食べられているのも意外でした!

これも空腹時間を開けないようにするためです。なるべく4〜5時間おきに食事を取るように調整しています。和菓子、プロテインバーなどを摂取しているほか、食事の時間が確保できない時には、おやつとしておにぎりを食べることもあります。

―インスタで特に人気だったメニューは?

鶏の膝軟骨を、ニンニクと鶏がらスープの素と醤油で炒めるだけの簡単メニューでしょうか。お酒のつまみにも最適ですよ。パーソナルトレーニングジムのお客様にお教えしたら、みなさんハマってくださって、ジムの近くのスーパーから膝軟骨がなくなっちゃうほどでした(笑)

手軽でおいしいと好評「鶏の膝軟骨炒め」

制限しないダイエットのススメ

―1日の摂取カロリー量は設定していますか?

トレーニングをしない日は、1,500〜1,600kcalくらい。する日だと1,800〜2,000 kcalくらいです。トレーニングは週に4回ですが、そのほかに1日の平均歩数が8,000歩を上回るように、とにかく意識して歩くようにしています。
摂取カロリー量は、インスタの動画にアップする際には専用のアプリでカロリー計算します。普段はある程度、感覚的にやっていますね。食品のカロリー量が大体頭に入っているので、使う食材によって、これくらいの分量を食べればいいなって。

トレーニングは週に4回!

―調味料に関して気をつけていることはありますか?

基本的に何を使ってもOKですが、私が唯一使わないのはマヨネーズ。大さじ1杯で約100kcalと、調味料の中ではダントツの高カロリーですから。料理に使う油の量が多くなってしまうかたは、フライパン用のアルミホイルシートを利用するといいですよ。
それから、青魚や卵、大豆製品といった良質な脂質を含む食品を取り入れると、健康的なダイエットになると思います。とにかくきちんと食べることをおすすめしています。

―以前のダイエットと比べて違いは?

食べないダイエットは、たしかにやせますが、実は“やつれる”に近いんですね。顔がこけて、髪が抜けて、ヒョロヒョロになっていくような……。健康的なダイエットをしていると、肌ツヤや便通が良くなったりと、体の不調がどんどん改善していくんです。
また、制限ダイエットは心もネガティブになっていく印象でしたが、しっかり食べていると前向きな気持ちになって、気分の浮き沈みがかなりなくなりました。

―リラックスの時間も大切にされているとか?

体を動かす仕事をしているので、交感神経(心身を活動に適した状態に導く)が優位な時間が長いと思うんです。だからこそ、帰宅したらなるべく副交感神経(心身をリラックスに適した状態に導く)が優位になるようなことを心がけています。夏の間だったら夜のお散歩が好きなのでスローペースで歩いたり、冬は半身浴をしたり。

楽しく、好きなことを続ける

―ダイエットする女性へアドバイスをお願いします

食事に関しては、「食べない」選択をしてしまうかたが多いですが、さっきも言ったように、食べないでやせるのは絶対NG! ちゃんと食べながら、健康的なダイエットを心がけてほしいです。
運動に関しては、筋トレだけにこだわらなくてもいいんじゃないかな。もちろん、筋トレをやることのメリットはありますが、「やせるには筋トレしなきゃダメ!」といった義務感が強すぎると、運動そのものが嫌いになってしまう可能性もありますよね。その時に自分が楽しいと思えること、好きなことを取り入れることのほうが大事だと思います。

―今後の目標は?

自分と同じように過食、ダイエットに悩むかたがたの手助けになっていきたいです。今後もレシピを配信しつつ、SNSでの活動の幅を広げていきたいと思っています。

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執筆者

デザイン制作会社で執筆、編集をスタート。その後ファッション誌の編集部を経て、フリーランスのライター、エディターへ。百貨店やファッションブランド、化粧品ブランドのメディアを手がけてきたほか、レストランやシェフ、クリエイター、美術館、ビジネス系の取材などにも従事。日本の伝統工芸をファッションで展開するブランドのPRにも携わる。

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