目指すは10kg減! 【やせんのか!?  ダイエット対決】②  野田せいぞ編 PART1

パーソナルトレーニング3カ月でどのくらいやせられるのか?
著名インフルエンサーや企業経営者が本気で挑むダイエット対決企画!
Webメディア「オモコロ」ライターや漫画家として活躍する野田せいぞさんが登場です!

目次

あの頃のせいぞを取り戻したい

カウンセリングで目標やこれまでの運動歴を聞き取る

野田:こんにちは。よろしくお願いします。

大川:パーソナルトレーナーの大川直人です。よろしくお願いいたします。今回は「ダイエット対決」企画とうかがっていますが、野田さんの目標は?

野田:西久保さん(第1回)が10kg減が目標と聞いているので、それを上回りたいですね。

大川:ちなみに、運動のご経験はありますか?

野田:小学校から大学まで野球をやっていました。

大川:おお、野球をがっつりやられていたんですね!

野田:それが高校だけ、なぜか野球部が廃部になっちゃって。いちばん青春のところでやれなかったんですが、その後、大学4年までやってました。

大川:なるほど。運動経験はしっかりとお有りですね。ちなみに、ご自身で「このくらいの体のときが一番よかったな」って、いつ頃、体重はどのくらいでした?

野田:それこそ、大学生の頃ですかね。今、体重が80kg超えてますけど、その当時は71~72kgだったと思います。

大川:ちょうど今回の目標の10kg減くらいですね。

野田:はい、あの頃のせいぞを取り戻したい……。あと、やっぱり脂肪を落として、シュッとしたいです。特に、顔。なんか最近、顔に脂肪がつきすぎて、笑えなくなってきたんですよ。

大川:あ、ネットの記事を拝見していると、野田さんっていつも真顔をしてるんだなと思っていましたが、そんな理由が?

野田:いや、それは高校生の頃に『NARUTO』のイタチに憧れて、無表情を貫いた結果です……。

大川:そうなんですね。僕も同世代なので、『NARUTO』ネタをよくやっているなーと思ってたんですけど。その辺り(編集部:どの辺り?)もトレーニングに落とし込みながら、やっていきましょう!

野田:はい、お願いします!

ラーメン食べるなら塩か醤油!

体組成計で体重や体脂肪率などを測定する

大川:まずは体組成計で現状を把握しましょう。体重は84.4kg。標準体重を16kg以上オーバーしています。また、体脂肪率が34.4%ですね。筋肉量は落とさず、脂肪を落としていきたいのですが、最終的に体脂肪率21~22%くらいを目指したいですね。そこまで行くと、うっすら腹筋が見えてくる感じになると思います。

野田:実際のところ、3カ月で10kg減量を目指すって難易度は高いんですか?

大川:体脂肪って1kgあたり約7000kcalなんです。10kgだと7万kcal。それをざっくり90日で割ると1日あたりマイナス700~800kcalの収支にしたいわけです。ちなみに野田さんはおそらく普段、座ってお仕事されている時間が長いですよね?

野田:そうですね。

大川:そうすると、野田さんの1日あたりの活動代謝量(基礎代謝量 × 身体活動レベル)はだいたい2400kcal程度でしょう。単純に食事だけで言えば、1日に1700kcalくらいに制限できれば収支が合うことになります。

野田:うわ、なんか厳しそうですね……。

大川:私、ボディメイク大会に出場するんですが、大会に向けて追い込んでいるときの摂取カロリーがそのくらいです。ただ、ここに運動の効果が入ってきます。筋トレで筋肉量が増えれば、その分、基礎代謝量が上がっていきます。加えて、毎日30分ウォーキングなどの有酸素運動を行うと消費カロリーが100kcal程度は増えます。少ないようですが「チリも積もれば」で、その分、食事制限も楽になります。今、食事はどんな感じで取られていますか?

野田:基本的に1日2食、朝は食べないですね。昼と夜はわりとがっつり……。何も考えずに、食べたいものを食べてる感じです。よく食べるのはラーメンとか。お酒も毎日飲みます。ビールとハイボールとか。

大川:お酒はできれば控えるに越したことはないですが、お好きなんですよね?

野田:いやー、それ絶対、言われるだろうなと思ってました。で、考えてみたんですが、糖質制限ビールにするとか、どうですか?

大川:いいと思いますよ! やっぱり好きなものを無理にがまんすると継続できないので。大事なのは自分の「優先順位」をつけた上で、全体でバランスを取ること。お酒が楽しみなのであれば、それを励みにしつつ、他の部分で実行できそうなことを見つけていきましょう。例えば、ラーメンが食べたかったら、豚骨や味噌ではなく、醤油や塩にするとか。

野田:ラーメンの種類でけっこう違うもんなんですか?

大川:お店にもよるでしょうが、例えば、あっさりした塩ラーメンと、油たっぷりの豚骨醤油ラーメンだったら100~200kcalくらいは違う可能性がありますね。

野田:へぇ~、意外と違うんですね。

大川:ひとまず最初の1カ月くらいは食事の内容を画像で送ってもらって、具体的にアドバイスしていきたいと思います。

野田:はい、お願いします!

まずは姿勢と体の動きをチェック

大川:トレーニングの前に、姿勢のチェックから行います。そこに普通に立っていただいて。

野田:はい。

大川:胸が丸まって、首が少し前に出ていますね。男性に多いですが、おそらく肋骨あたりの筋肉が硬くなって動きづらくなっています。それと骨盤が前に傾いて腰が反り、おなかが前につき出て目立ってしまっています。お尻と太ももの裏の筋肉が弱っていますね。今日はスクワットを指導しますが、スクワットってけっこういろいろな筋肉や関節を動かす動作で、姿勢が悪いと狙った効果を得にくいんです。今の野田さんの体の状態のままで行うと、負荷が体の前面ばかりにかかってしまう可能性があります。そこで、次は体の動きをチェックしつつ、姿勢を整えていきたいと思います。

股関節の動きをチェックする動作

大川:じゃあ、体育座りのように座っていただいて。脚を軽く開き、上体は両手で支えて、後ろに傾けます。そこから膝を外側に倒していきます。おへそが正面を向いた状態からなるべく動かないように意識してください。

野田:こんな感じですか?

大川:はい、そうです。この動きは、さっき言った骨盤と太ももの骨をつなぐ股関節のチェックです。デスクワークで座りっぱなしの人は股関節の動きが失われていることが多いんですが、野田さんはかなり動くほうですね。

野田:おお、良かった……。

大川:もう一つ、チェックを行います。四つん這いになっていただいて、そのまま骨盤を立てた状態でお尻を後ろに。はい、OKです。

骨盤の動きをチェックする動作

野田:え、これだけですか?

大川:これは後で種明かししますね。ここでいったん、軽くスクワットしてみましょう。手は胸の前で組んで、つま先を少し外側に向けます。膝とつま先が同じ向きになるように(実際にはさらに細かな指導がありますが、ここでは省略します)。では、やってみてください。

正しいフォームでスクワットできるかのチェック

大川:はい、OKです。さっき四つん這いでお尻を後ろに動かしたのは、実はスクワットと同じ動きなんです。体の向きが縦か、横かという違いです。そして、野田さんはしゃがみこんだときに、普段の姿勢のクセから腰が少し丸まってしまいます。これだと、先ほど言ったように、お尻側に効きづらいんです。

野田:なるほど~。

大川:このクセを抜くために、お尻の動きを良くするトレーニングをやってみましょう。

お尻の筋肉の動きをよくするトレーニング

体の左右で動きに差があるかのチェック

大川:横向きに寝て、片膝を立てます。この状態で私がこっちから押しますので、脚が閉じないように耐えてください。

野田:はい。

大川:反対側も行きますね。どうでしたか。左右で違いはありましたか?

野田:左側のほうが力が入りにくくて、きついです。

大川:左右差が出るのは座り方や姿勢のクセによるものですが、お尻の筋肉が硬くなり、動きに制限がかかっているんです。ここが硬いと腰で動きをカバーすることがあるんですが、そのままトレーニングするとケガにつながる恐れがあります。ちょっと筋肉が硬くなっている箇所を押して、ほぐしておきましょう。

左側のお尻の筋肉をほぐす

大川:では、あお向けになってください。ひざを立てて、おへそを自分のほうに向けながらお尻を持ち上げます。今、どこに力が入っているか、わかりますか?

野田:う~ん……太ももの前側な気がします。

大川:ですよね。じゃあ、両膝の間にボールを挟んでやってみましょう。足のつま先には力を入れず、かかとでマットを押すように意識して、お尻を持ち上げてみてください。どうですか?

お尻を持ち上げる動作(ヒップリフト)

野田:あっ、太ももの後ろに力が入りましたね!

大川:そのまま、もう少し上げましょう。どうでしょう。今、お尻に効いてますか?

野田:はい、来てます!

大川:その感じを覚えておいてくださいね。

野田:なんだか、使ったことない筋肉が使われてる感じがしました!

大川:そうですね。日常生活でほとんど動いていない筋肉を動かしました。これでスクワットの動作が改善すれば、今日はOKです。

スクワットがしっかりと「効く」ようになった!

大川:それでは再びスクワットをやってみます。さっきと比べてどうですか?

野田:あっ、お尻側に力が入りますね。あと、しゃがんだときに体重が全部、足に来るようで、効いてる感じがします!

大川:すばらしいですね。その調子でやっていきましょう。それと、太ももの内側と外側、どっちに来てる感じですか?

野田:内ももに来てます!

大川:骨盤が正しい位置で上手く下がると、お尻と内ももに効いてきます。いいですね。とても上手くできています。次は、ちょっと重りを持ってやりましょうか。

重りを加えてのスクワット

野田:これ、何kgくらいあるんですか?

大川:8kgですね。先ほどと同じようにやっていきます。はい、オッケーです。お疲れ様でした!

野田:ふぅ〜……

大川:今日は初回なので、姿勢の評価を中心に行いましたが、いかがでしたか?

野田:最初にスクワットしたときと、次にやったときとで、力の入り方がぜんぜん違いました。なんか感覚がつかめたので、家でもできそうな気がします。

大川:おー、すばらしいですね!

野田:家でやる場合に気をつけたほうがいいことってありますか?

大川:スクワットは筋トレの中で最もオーソドックスな種目ですが、一方で、いちばんエラーが起こりやすい種目でもあります。野田さんの場合、お尻の筋肉に力が入りづらいことがあると思うので、途中でやった、お尻を上にあげる動作(ヒップリフト)をやってから行うといいですね。

野田:思い出しながらやってみます。しかし、あれくらいスクワットしただけで、けっこう足に来てます。筋肉痛になりそうだな……。筋肉痛になったら無理しないほうがいいですか?

大川:そうですね。特に最初のうちは、ちょっときついかもしれません。小さい筋肉に関してはそんなに日常生活に影響ないと思いますが、大きい筋肉の筋肉痛があれば、無理をしないほうがいいですね。トレーニングを継続するうちに、長くても2~3日で消えるようになっていきす。週に2回、2~3日おきくらいのペースでやっていくのがいいでしょう。

野田:わかりました。がんばります!

ダイエット対決への意気込み

「腹筋バキバキを目指す」と宣言!

野田:今回、西久保さんに負けないようにマイナス11kg以上減量して、最後にはバキバキの腹筋を見せたいと思います。街を歩いていたら、振り向きざまに「えっ? あの人かっこいい!」と言われる未来を目指して、がんばっていきます!

「PGC by 綺麗ラボ」では今後も、このダイエット対決の行方をレポートしていきますので、ぜひ続編をお楽しみにお待ちください!

野田せいぞ(のだ・せいぞ)

ゆるく笑えるコンテンツに特化したWebメディア「オモコロ」を中心に、レポート記事や漫画、イラストなど多方面で活躍。

指導トレーナー 大川直人(おおかわ・なおと)

水泳選手のコーチやトレーナーを経て、パーソナルトレーナーに。NSCA-CPT(国際的に信頼性の高い米国のトレーナー認定資格)、日本体育協会 スポーツリーダー、スポーツフードアドバイザー、日本水泳連盟 基礎水泳指導員の資格を有する。趣味は体を動かすこと全般(特にサーフィン)。
現在はかたぎり塾 中野店のパーソナルトレーナーとして勤務。

大川トレーナーのインタビュー記事

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執筆者

「綺麗ラボ」編集長。フリーランスのライター兼編集者として、健康雑誌や医学新聞、書籍などの制作に長年、携わる。
最近の悩みは、健康診断のたびに上がる検査値(特に肝機能)と1〜2ミリずつ減っていく身長。

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