驚きの【筋トレ効果】美肌や若返り、病気のリスク低下「やり方、理由、コツなど徹底解説」

「筋トレ」と聞くと、筋肉をつけるためのハードなトレーニングを想像してしまい、やる気になれない人も多いでしょう。「アスリートやボディビルダーのような体型になりたいわけじゃないし……」と思われるかもしれません。

ですが、筋トレは筋肉量の増加や体力の向上だけでなく、実は美容や健康にもよい効果があるのです!
今回は筋トレがもたらす美容・健康効果について説明します。

目次

筋トレは何歳からやっても効果がある!

筋トレには、 美容や健康維持、病気の予防など、多様な効果があります。
また、なにもそんなにハードなトレーニングを行わなくとも、適度な筋トレを継続することによって十分な効果が期待できます。
さらに、筋肉は年齢に関係なく鍛えることができます「こんな歳になってから筋トレなんか始めても……」などと思うことはないのです。
では、具体的にどんな効果があるのかを見ていきましょう。

筋トレで肌の張りがよみがえる!

最近、立命館大学の研究により、筋トレに皮膚の老化を改善する効果があると報告されています。
この研究では、有酸素運動と筋トレの皮膚への効果を調べ、いずれの運動でも血中成分が変化し、真皮のコラーゲンやヒアルロン酸などが増加することが明らかになりました。これは、皮膚の張りが増すことにつながります。

さらに、筋トレは真皮の厚みも改善するとわかりました。真皮は加齢とともに薄くなり、それが肌のたるみやシワに関係します。筋トレで真皮の厚みが改善されれば、見た目の若々しさにつながることも期待されます。

筋トレで生活習慣病を予防

適度な筋トレと有酸素運動が生活習慣病のリスク低下に効果があるといわれています。筋トレによる病気のリスクに対する作用を次で説明します。

糖尿病リスクの低下

有酸素運動と筋トレを組み合わせると、糖尿病の予防や改善効果が高いことが明らかになっています。
運動をすると筋肉への血流が増加し、ブドウ糖がどんどん細胞の中に取り込まれます。すると、インスリンの効果が高まり、血糖値が下がりやすくなるのです。加えて、筋力トレーニングによって筋肉が増えることでも同様にインスリンの効果が高まり、血糖値が下がりやすくなります。
一方で、強度の高い、激しすぎる筋トレは、血糖値を上げるホルモンを増やしてしまうため、逆効果になる恐れがあります。心臓や腎臓にも負担がかかるため、避けましょう。

心臓病リスクの低下

有酸素運動が有効とされていた心臓病も、最近の研究で筋トレも効果的であることが明らかになってきました。

筋トレを行うことで心臓の筋肉が強化されます。また、心肺機能の強化や血圧の安定化、血管の弾力性が高まり、血液循環が改善されるなどの効果もあります。
ただし、これもあまりハードすぎるトレーニングは逆効果となる危険があります。特に、狭心症や心筋梗塞など心臓病の既往がある人は、医師と相談の上、適切な指導のもとで筋トレに取り組むようにしましょう。

肥満予防

筋トレをして筋肉量が増えることで、基礎代謝がアップし、多くのカロリーを消費できるようになるため肥満予防に効果的です。
体脂肪を多く燃やすには有酸素運動が有効といわれていますが、筋トレは運動後にも脂肪が燃えやすい状態(アフターバーンという)を作ります。筋トレのあとで有酸素運動を行うことで、さらに体脂肪を燃焼させることが可能です。 

骨粗しょう症予防

骨は腱から筋肉へとつながっているため、筋トレで骨に直接刺激を与えることで骨粗しょう症予防になります。特に、スクワットなどの全身運動では骨への刺激が加わり、骨が強くなるため効果的です。ただし、骨折の経験がある、関節痛がある人は整形外科医に相談してから筋トレを行いましょう。

マイオカインが健康を増進

最近の研究では「マイオカイン」が注目されています。マイオカインとは、筋肉から分泌されるホルモンの総称のことです。研究が進んだ現在では、100種類以上のマイオカインが発見されています。
筋トレによりマイオカインの分泌が促されると、全身に良い影響がもたらされます。主なマイオカインには次のような種類があり、それぞれ役割が異なります。

IL-6・抗炎症作用がある
・糖や脂肪の代謝を促す
イリシン・脂肪の消費を増加させる
・糖尿病予防
BDNF・イリシンが脳に到達してBDNFに変化する
・脳細胞を活性化
IGF-1・筋肉の成長と修復を促す
SPARC・骨の形成と修復を促す
・大腸がん予防

全身の健康に影響するマイオカインは長寿とも関連があると考えられています。筋トレを行うことで健康長寿を促進する可能性が高まります。

効果的な筋トレと継続のコツ

筋トレは、適切な方法で継続することにより効果がもたらされます。

最近、東北大学などのチームが報告した調査結果では、1週間に30分から60分の筋トレによって、心血管疾患リスク、発がんリスク、死亡リスクが軽減するとのことです。また、糖尿病のリスクは、筋トレの時間が長いほど低下するそうです。
ところが、糖尿病以外の病気や死亡リスクは、週130分から140分を超える筋トレをすると上昇することも判明。筋トレのやりすぎは健康面で逆効果になる可能性も示唆されました。

短時間の筋トレを長期的に継続するのが健康維持のコツ! 初心者のかたは自重トレーニングから段階的に進めましょう。軽く汗をかく程度から始めるのが理想的です。ウォーミングアップを忘れず、無理のない範囲で行ってください。
筋トレの正しいやり方がわからない、一人で続ける自信がない、というかたは、パーソナルトレーニングジムでマンツーマンのレッスンを受けるのもおすすめですよ!

筋トレは見た目だけでなく、内面の変化にも深く関係しています。ぜひ筋トレを継続して、健康を維持しましょう!

参考文献
立命館大学『筋力トレーニングが美肌に貢献することを世界で初めて報告 ~筋力トレーニングによる血中成分の変化が皮膚老化の改善に関与することを解明~』
厚生労働省『健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023』「筋力トレーニングについて」
国立国際医療研究センター糖尿病情報センター『糖尿病の運動のはなし』
一般社団法人 日本循環器学会『心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン』
東北大学『ムキムキを目指すだけが筋トレではない。 筋トレで死亡・疾病リスクが減少 週30~60分を目安に』

-->

X(Twitter)・Instagramも更新中!
フォローお願いします!

  • URLをコピーしました!

執筆者

フリーランスのライター。着物やインテリア、不動産などさまざまなジャンルを執筆。インタビューやコラム、ブックライティング、WEB、紙など媒体問わず、読む人の心にしっかりと届くように文章を書いています。
「綺麗ラボ」では読者の知識欲や動きたい欲をかき立てる記事を作成したいと思っています。が、書くたび自分自身の運動不足に危機を感じています。若かりし頃はそれなりにゴルフやベリーダンスなどを楽しんできました。年を取ってもしなやかであり続けるために最近心がけているのは歩くこと。古い街並みが残る姫路城下での散歩を楽しむ毎日です。

目次