
筋トレやダイエットのためにプロテインを取り入れたいけれど、太ってしまうのではと心配している人も多いのではないでしょうか。
プロテインそのものが太る原因になるわけではありませんが、飲み方や量、タイミングを間違えると、ついカロリーオーバーになり、体重が増えてしまうこともあります。
本記事では、「プロテインを飲むと本当に太るのか?」という疑問に答えながら、太らないための飲み方や選び方をわかりやすく解説します。
プロテインは本当に太るの?
まずは、プロテインを摂取することで本当に太ってしまうのか、正しい知識をもとに解説していきます。
プロテインを飲んだだけで太るわけではない
「プロテイン=太る」と誤解している方は多いですが、実際にはプロテインを飲んだだけで太ることはほとんどありません。
太るかどうかは摂取カロリーと消費カロリーのバランスによって決まるため、日常の食事や運動量と合わせて考える必要があります。
たとえば、ダイエット中に栄養不足を補う目的で適切な量のプロテインを摂取すれば、筋肉を維持しながら効率的に体重を減らすことも可能です。逆に言えば、どんなに健康的な食品であっても、摂りすぎればカロリーオーバーにつながります。
プロテインはあくまでも、たんぱく質を補う「補助食品」であり、適量を正しく取り入れることがポイントです。
体重が増える=脂肪がついたとは限らない

プロテインを飲み始めたあとに体重が増えたとしても、それが必ずしも「太った」ことを意味するわけではありません。
体重増加の要因には、水分量の変化や筋肉量の増加も含まれます。とくに筋トレを始めたばかりの人は、筋肉がつく過程で体重が一時的に増えることがあります。
これは脂肪ではなく、筋肉の重みによるものなので、むしろ筋トレの成果が出ている=ポジティブな変化といえるでしょう。
数字だけに一喜一憂せず、体の引き締まりや見た目の変化、体調の改善などにも注目することが大切です。
プロテインで太りやすくなるおもな原因
続いては、プロテインが太る原因になってしまうケースについて、具体的に見ていきましょう。
摂取カロリーが消費を上回っている
プロテインが太る原因としてもっとも多いのが、摂取カロリーの合計が日常生活で消費するカロリーを上回ってしまうことです。
プロテイン1杯あたりのカロリーは製品によって異なりますが、おおよそ100〜150kcal程度あります。これを1日2〜3回、食事とは別に摂ってしまうと、それだけでカロリーオーバーになる可能性があるのです。
とくに運動量が少ない人や、デスクワーク中心の生活をしている人は、プロテインの摂取によって、摂取カロリーが消費カロリーを上回りやすくなります。
太らないためには、あくまで食事や活動量とのバランスを意識し、必要以上に摂らないようにすることが重要です。
筋トレなどの運動をせずに摂取している
プロテインは本来、筋肉の修復や合成をサポートするための補助食品です。
運動をせずにプロテインだけを摂取していると、摂取したプロテインがエネルギーとして使われず、脂肪として蓄積されるリスクがあります。
そのため、日常的に運動習慣がない人が「なんとなく健康に良さそう」とプロテインを飲み始めてしまうと、逆に太ってしまうこともあるのです。
筋トレや有酸素運動などとセットで活用することで、プロテインはその効果を発揮します。
体づくりやダイエットを目的とするなら、最低週2〜3回の運動を取り入れることで、プロテインが脂肪ではなく筋肉へと変わりやすくなります。
摂取タイミングが食後や就寝前に偏っている
プロテインの摂取タイミングも、太りやすさに大きく影響します。
たとえば、すでに十分な食事を摂った後や、寝る直前にプロテインを追加で飲んでしまうと、エネルギーの使い道がなく体脂肪として蓄積されやすくなります。 とくに就寝前は、エネルギーの消費が少ないため、余剰カロリーが脂肪に変わりやすい時間帯です。
もちろん就寝前にプロテインを摂ることが悪いわけではありませんが、目的に応じて量を調整したり、低カロリーの製品を選ぶことが大切です。
糖質・脂質が多いプロテインを選んでいる
すべてのプロテインが「ダイエット向き」というわけではありません。
なかには糖質や脂質を多く含んだタイプのプロテインもあり、摂取することで逆に太りやすくなる場合もあります。
とくにバルクアップや体重増加を目的としたプロテインは、1杯あたりのカロリーが300kcal以上になることも。こうした製品を知らずに摂り続けてしまうと、思わぬカロリーオーバーにつながるおそれがあります。
太らないためのプロテインの飲み方

プロテインを正しく飲めば、太る心配を減らしつつ、筋トレやダイエットを効果的にサポートできます。
太らないために意識したい飲み方やタイミング、選び方のポイントを解説します。
1回の適量・1日の目安量を守る
プロテインを太らずに活用するためには、まず適切な量を守ることが大前提です。
たんぱく質の1日の推奨摂取量は、体重1kgあたりおおよそ1〜1.5gが目安とされています。たとえば体重60kgの方なら、60〜90g程度が1日の適正な摂取量です。
これを超えて大量にたんぱく質を摂っても、筋肉にはなりませんし、使われなかった分はエネルギーとして脂肪に変わってしまう可能性があります。
また、1回あたりに吸収されるたんぱく質の量にも上限があり、1回20〜30g程度が理想とされます。
1回の摂取量・1日の合計量を守ることで、体に無理なくプロテインを活かすことができます。
飲むタイミングは「朝・運動後・間食置き換え」が効果的
プロテインの効果を引き出し、かつ太りにくくするには、タイミングも非常に重要です。
おすすめの摂取タイミングは「朝食時」「トレーニング後」「間食の代わり」の3つです。
朝はたんぱく質が不足しやすく、プロテインを取り入れることで代謝のスイッチを入れることができます。
運動後は筋肉の修復や成長が活発になるタイミング(ゴールデンタイム)で、吸収率も高まります。
また、間食としてお菓子の代わりにプロテインを摂れば、余計な糖質や脂質の摂取を防ぎながらたんぱく質を補給できます。
このように、目的に合わせて飲むタイミングを意識してみましょう。
牛乳ではなく、水や無糖の飲み物で割る

プロテインの飲み方としてよくあるのが、牛乳で割るスタイルですが、実はこの飲み方が“太りやすさ”の原因になることもあります。
牛乳1杯(200ml)には約130kcalのエネルギーが含まれており、プロテインと合わせると1回で250kcal以上になる場合もあります。このカロリーが積み重なれば、ダイエットの妨げになる可能性があります。
太りたくない場合は、水や無糖の豆乳、アーモンドミルクなどを使うのがベターです。とくにカロリーがゼロの水で割れば、プロテイン1杯あたりのカロリーも大幅に削減できます。
ダイエット目的なら、プロテインを割る飲み物の選び方も工夫していきましょう。
ダイエット中なら低糖質・低脂質の製品を選ぶ

プロテインを選ぶ際は、たんぱく質の含有量だけでなく、糖質や脂質の含有量にも注目することが大切。
ダイエット中であれば、なるべく「低糖質・低脂質」で「高たんぱく」の製品を選ぶのが基本です。
なかには1杯で糖質10g以上、脂質5g以上といった“高カロリー型”のプロテインも存在します。こうした製品を選んでしまうと、ダイエットどころかカロリー過多につながるリスクもあるので注意が必要です。
製品パッケージや栄養成分表示をしっかりチェックし、「たんぱく質20g以上、糖質5g以下、脂質3g以下」などを基準に選ぶとよいでしょう。
正しい知識でプロテインを味方に!太らずに理想の体へ
プロテインは正しく取り入れれば、理想の体づくりをサポートしてくれる心強い味方です。 ただし、使い方を間違えると、知らないうちにカロリー過多になったり、体重が増えて「太った」と感じてしまうこともあります。
重要なのは、プロテインの役割や効果を正しく理解し、目的やライフスタイルに合った飲み方をすることです。摂取量・タイミング・製品選びを意識して、プロテインを上手に取り入れてみてくださいね。
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